本日から始まりました3WAY 創造館ガラス作家展、たくさんの方にお越しいただきありがとうございます。

開催を記念して、今回から3回に分けて3人の作家へのインタビューをご紹介します。
普段創作活動をされているアーティストの方というとなんだか創作の内側を盗み見るようでなかなかプライベートなことが聞けなかったりするのですが、今回は思い切って色々聞いてみました!

ぜひ最後までお付き合いください♪

 

それではまずお1人目。高野 仰のご紹介をしていきます。制作の様子と併せてご覧ください!

高野 仰(TAKANO AOGU)

【出身地】神戸市
【出身大学・専攻】倉敷芸術科学大学芸術学部工芸学科ガラスコース
Vetroricerca glass&modern(イタリア・ボルツァーノ)

まずお名前がとっても格好良いですね!お客様からよく何とお読みするんですかと聞かれますが、「あおぐ」さんです。

高野さんはエネルギッシュで頭の回転がとても早く、イタリアに留学されていたためか?一般的なイタリアの方のイメージのように、陽気で明るく人を喜ばせることが大好きな方といった印象です。創造館の勤務は11年目と長く、実質ともに創造館をけん引してくださる存在ですが、なんとこの3月を以て退職されてしまいます。

当館専任講師として最後の3WAY展、素敵な作品をたくさん出展してくださいました。

 

それではここから質問コーナー。高野さんの言葉は青字で表記しています。

【なぜガラス作家になったのか。きっかけは?いつ決めた?】

高校1年生の時に、ベネチアのマエストロ(吹きガラス職人)の特集を見て、「これをやってみたい」と思ったのがきっかけと決めた時。

【幼少期~中高生の頃に自分の現在の芸術観に影響を受けた作品・人物など】

高校生まで芸術の分野にはまったく興味がなかった。ただ、何かを作ることは好きだった。
大工や学校の先生になりたいと思っていた。

(意外ですね!!お名前から勝手に芸術一家で幼少期から芸術漬けなのかと思っていました。)

【現在インスピレーションを受けているもの】

ふとした瞬間を豊かにする器を作っていきたい。にやりとできるものも。
また、あたりまえに見ているものが、立ち止まって見てみると違うように見えたり、
何かを想像できたりする瞬間があると、器ではないもので作品を作ってみたくなる。

【創作以外の趣味やライフワーク】

趣味が吹きガラスの人たちと講座を楽しんでいるので、仕事が趣味になっている。
ライフワークという言葉を調べてみると、「一生をかけて究める仕事や作品」とあり、
創作以外で考えてみても、なかなかなくて、結局は、ガラスでの創作・制作になっている。ただ、2021年はゲームをした。

Apple Arcade のFANTASIANを少しやりました。

↑そのガラス(一部)は、僕が作りました。

(※解説:FANTASIANは、大人気ゲーム『ファイナルファンタジー』を生み出した坂口博信氏がおくるRPGゲームです。一般的なCGではなく、手づくりのジオラマを使ってフィールド(その世界の空間、建物や風景など)を作り上げており、上の画面の右に大きく出ているガラスを高野さんが制作されたとのことです。)

 

【これからものづくりに関わるアーティストを目指す子供たちにメッセージを】

言葉にできないことをかたちにして、それを見て、感じたり想ったりできることが、”ものづくり”!!楽しもう。

 

また、最後に今回の3WAY展開催にあたってメッセージをいただきました。

11年いた創造館と磐田での生活が3月で終わりになります。

学んだことはたくさんあり、創造館だからできたこと、できなかったこと、ガラスだからできたこと、できなかったこと、そんなことを抱いて次のステージに向かいます。まだまだ、やりたいことがたくさんあり、わくわくしています。花瓶をメインに、使っているときを楽しくする器を作りました。その器で何を飲もうか、何をいれようか、そんな時間が「楽しみ」になります。

 

高野さんの作品はガラスの本質的な美しさを際立たせたようなシンプルなデザインが豊富ですが、どれも一ひねりあって飽きさせない、個性的な作品が多いです。
日常に溶け込みやすく、インタビューにもあったように”にやり”とできるようなさりげない遊び心がちりばめられています。
ぜひ会場でじっくりとご覧くださいませ!

 

  

 

 

次回は大塚薫子さんのインタビューをご紹介します。お楽しみに♪